2016年4月15日金曜日

介護に従事する外国人 在留資格の視点から 全体概略と身分系

2016年3月27日(日)大塚にある東京社会福祉士会の福祉財団ビルにて、東京社会福祉士会・東京都介護福祉士会 合同学習会「外国人介護労働者について考える」について講義を行いました。

私は社会福祉士より、行政書士として在留資格や外国人相談事業に関わっていることが長く、今回は在留資格の視点からお話をすることとしました。

今回の学習会は、東京社会福祉士会と東京都介護福祉士会が初めて合同で行うもので、意義のあるものだったと思います。




介護の現場で、外国人が従事するケースについて、その立場を在留資格の視点から考えてみます。
①「身分系」 ②「EPA」 ③「非就労(留学・家族滞在)」 ④「在留資格・介護」 ⑤「技能実習」 ⑤「家事支援(国家戦略特)」に分類されます。

④「在留資格・介護」 ⑤「技能実習」については、今後、予定されているものですが、ほぼ確定でしょう。

今回の投稿では、①身分系について書いていきます。

身分系の在留資格を持つ外国人とは、「日本人の配偶者等」「定住者」「永住者」「永住者の配偶者等」、さらに、「特別永住者」も含まれるでしょう。

「日本人の配偶者等」とは、日本人と結婚した人や、日本人の実子、いわゆる日系2世の人たちです。
「定住者」は、日系3世や日系人の配偶者、個々の事情に応じて許可された人(日本人との離婚後など)に与えられる資格です。

「永住者」は一定の期間、日本に住み、今後も永住を希望する人に対して許可される資格です。

「永住者の配偶者等」は永住者と結婚している人や永住者の子として日本で出生した人です。

「特別永住者」とは、戦前より日本にいた在日コリアンとその子孫です。

これらの身分系の在留資格の人は、就労範囲に制限がありません。

ですので、どのような仕事にも就くことができるため、介護の職に就くことも可能なのです。

今後、就労の在留資格の一つとして「介護」や技能実習生として介護分野が加わりますが、すでに身分系の人たちが現場で働いています。

今回の学習会で課題に挙げられたのは、身分系の人たちへの業務に対するサポート体制でした。

国の枠組みとしてEPAや技能実習生として来日する場合は、日本語や労働法に関して習得するために講義などが行われますが、身分系の人たちが従事する場合には、そうしたサポート体制がありません。

現場の周りの職員たちが可能な範囲で助けているのが現状でしょう。

身分系の人たちは日本に住み続ける可能性が高く、そうした人たちにこそサポート体制を作って長く働く環境を作ることが課題だと思います。

長く働く環境の整備・・・これは介護の現場においては、根本の部分は外国人、日本人も変わらないと思います。