2013年2月23日土曜日

福祉の現場 ①まずは外国人の法的地位の確認を!

現在、社会福祉士になるために通信で勉強をして2年目になります。

先月、現場実習が終わりました。そして、3回目のスクーリングも無事終了♪

予定では来年の1月に試験を受けることになります。
今はレポートを書くために、せっせとテキストを読んでいます。

私は今まで、行政書士の外国人の行政手続きを中心に、日本に住む外国人の問題にかかわってきました。

そして、社会福祉士の勉強をする中で、「福祉の現場で働く人が外国人をクライエントとした場合」について、行政書士の視点から考えるようになりました。

そこで、福祉の現場に外国人の方が相談でこられた際、外国人特有の必要な対応について、書いていこうと思います。

必ず「在留資格」を確認すること!
福祉の現場の方が、外国人を前にして、まず何を確認すればよいのでしょうか?

それは、「在留資格」です。つまり、外国人の日本での法的地位です。

日本国籍を持つ人は当たり前のように日本に住んでいるため気づきにくいのですが、外国人が日本に住むためには、入国管理局から許可された「在留資格」が必要です。

その確認をせずに行政手続きや相談を進めることは、医師が十分な診療をせずに治療を行うようなものです。

外国人にとって、「在留資格」の有無、そして、「在留資格」の種類や期限によって、日本に引き続き在留できるかどうか、行政サービスを受ける対象となっているか、が異なります。

確認方法
「外国人登録証」または、「在留カード」で確認できます。

「外国人登録証」とは、古い制度で外国人に公布されていたカードです。このカードの「在留資格」と「在留期限」を確認してください。表に記載されている「在留期限」が過ぎている場合は、裏面を見てください。そこに、更新された期限があって、過ぎていなければ「在留資格」はあります。そこに、更新された期限がない場合でも、パスポートに期限内の「更新許可」や「変更許可」のシールがあれば、「在留資格」はあります。単に、更新情報を外国人登録証に反映させせていない(届け出ていない)だけです。

「在留カード」とは、2012年の7月9日から始まった新しい制度のカードです。「在留資格」の期限が更新されるたびに交付されます。そこに記載されている在留期限が過ぎていなければ「在留資格」はあります。来日間もない人は、パスポートに貼られた「上陸許可」のシールで確認することもできます。

在留資格とは?
永住者以外は、、在留資格に期限があります。

この期限を超えて、更新申請をしていなくて滞在していると、オーバーステイとなり「在留資格」がない状態となります。

法律で、在留資格は27種類あります。

外国人は、1人1つの在留資格を持っていなければなりません。

在留資格には、仕事に基づいて許可される「就労系」と、身分(家族)関係や定住性によって許可される「身分系」があります。

「就労系」は例えば、インド国籍のIT技術者が、日本のIT企業と雇用契約をして「技術」の在留資格を得て働く場合が考えられます。

「身分系」は例えば、日本人と結婚した外国人が「日本人の配偶者等」の在留資格を得て日本に住む場合が考えられます。


在留資格は「許可」である
在留資格はどんな外国人でも持つことができるのか、というと、NOです。

自分の国籍の国に住む人なら、国内に住むことに対して許可が必要かどうかは考えたことがないと思います。

しかし、外国人が日本に住むためには、法律で定められた27種類の資格の中で、決められた活動に該当したり、会社の状況や本人の学歴・実務が適合していなければなりません。そして、申請をして「許可」を得るのです。

「許可」がある、ということは「不許可」もあり得るということです。

「在留資格」がない外国人が相談に来たら・・・
以上のように、外国人にとって「在留資格」は日本での生活の基盤となり、これなくしては、生活上の困難が伴います。「在留資格」がない場合、法律上は、退去強制の対象となるからです。

ちなみに、こうした外国人の在留について定めている法律「出入国管理及び難民認定法」では、退去強制の対象となる外国人について、以下のように定められています。

(通報)
第六十二条  
 国又は地方公共団体の職員は、その職務を遂行するに当つて前項の外国人を知つたときは、その旨を通報しなければならない。
このように法律上、公務員には通報義務があります。

ですが、仮に退去強制の手続きが進められていても、日本人と結婚していたり日本人の子を育てている場合には、正規の在留資格を得ることができる在留特別許可を得られる可能性があります。

入国管理局は在留資格がない外国人に対しては法律に従って手続を進め、外国人を収容できる立場にあります。

当たり前ですが、入国管理局は外国人を救済しようと積極的に動くことはありません。

ですので、福祉の現場でこうした相談者が来たら、まずは福祉的な支援をするとともに、在留資格について詳しい行政書士などの専門家にアドバイスや支援を求める必要があると思います。


通報義務の解釈
法務省から通報義務についての解釈が通知されました。

内容は、配偶者暴力相談支援センターにおいて、通報することにより行政目的が達成できない例外的な場合は、通報義務により守られるべき利益と官公署の職務の遂行という公益を比較衡量して、通報するかどうかを個別に判断することも可能である、ということです。
http://www.gender.go.jp/e-vaw/kanrentsuchi/04/h_02_1671.pdf